資格なし・スキルなしから2ヶ月で「Excel×AI」を使いこなす事務プロへ。一人情シス状態の私が挑んだリスキリング全記録
なぜ「ただの事務」ではいられなくなったのか
「今の仕事を、10年後も同じように続けられるだろうか?」 そんな漠然とした、でも切実な不安が私のリスキリングの原動力でした。
もし明日、家族の介護が必要になったら。もし数年後、育休を経て復職することになったら。その時、私の席は用意されているのか。そして何より、戻ってきた私に「最新の仕事」をこなせるスキルがあるのか。
さらに追い打ちをかけるのはAIの台頭です。「事務職はAIに取って代わられる」というニュースを見るたび、焦りだけが募りました。でも、不安でいるだけでは嫌なんです。「AIに怯える側」ではなく「AIを使いこなして仕組みを作る側」に回れば、それは最強の武器になる。そう考えて、日々日々努力しながら、でも休んでラクをしながら、生きていければと過ごしています。
ライフイベントに振り回されない自分を作るための、2ヶ月間のサバイバル記録をここに残します。
【注意点】効率化で浮いた時間は「自分」のために投資する
せっかくExcelやAIを駆使して業務を爆速化させても、空いた時間にそのまま「新しい雑用」を詰め込んでしまっては意味がありません。仕事が早くなると、周囲から「これもお願い」と頼まれがちですが、そこは戦略的に「自分のための時間」を死守しましょう。
なぜ「仕事」ではなく「自分」に割くべきなのか
事務プロが目指すべきは、単なる便利屋ではなく、常に価値をアップデートし続ける専門職です。
- 「余白」がなければ思考が止まる: 常にタスクでパンパンな状態では、新しいAIツールを試したり、業務全体を俯瞰してさらなる改善案を練ったりする余裕がなくなります。
- 「自分という資本」を磨く: 浮いた30分で資格のテキストを開く、最新のガジェット記事を読んでブログのネタを探す。この積み重ねが、数年後のあなたをさらに守る盾になります。
- 「いつでも休める状態」が最大の成果: 効率化の目的は、自分が必死に回し続けることではなく、自分が不在でも「仕組み」が勝手に回ることです。
時間を「奪われない」ためのマインドセット
効率化したことは、あえて周囲に大声で宣伝しなくても良いのです。 「3時間かかっていた作業が5分で終わるようになった」としても、残りの2時間55分は、あなたが知恵を絞って生み出した「スキマ時間」です。
その時間は、さらなるスキルアップのために使う。あるいは、ライフイベントに備えて体力を温存するために使う。「効率化した時間は、会社のものではなく、あなたの未来のもの」。 この境界線をしっかり引くことこそが、長く、前向きに事務プロを続けていくための極意です。
AIに丸投げできる作業の検討は、こちらの記事で紹介しています。上司に聞きづらいとき、調べるのが面倒な時、頼れるのは意外にもAIなのです。上司の回答もAIから助言がある、なんてことも多いですよ。
「一人情シス」の孤独な戦いと、最初のトラブル対応
気づけば私は、職場の「便利屋」になっていました。自分の業務だけでも手一杯なのに、「PCが動かない」「ソフトの使い方がわからない」と声がかかる。まさに「一人情報システム部」状態です。
そんな中、起きたトラブルが「同僚が不適切なサイトを開いてしまった」というもの。 一瞬頭を抱えましたが、事務プロとして感情を切り離し、淡々と対処しました。
- 初動: すぐにブラウザを閉じ、不審なポップアップが出ていないか確認。
- 事後: キャッシュと履歴を削除し、セキュリティスキャンを実行。
- 仕組み化: 責めるのではなく「誰でも起こりうること」として、社内で注意喚起と簡単なネットリテラシーのルールを共有。
トラブルの解決を紹介しています。気になる方はこちらをチェック。
こうしたトラブル対応に時間を取られないために、ショートカットを指に叩き込み、操作スピードを爆速化させる。自分か休憩する時間を、業務の圧縮によって確保していきました。
基本のショートカットは、こちらの記事で紹介しています。少しずつ時間が縮まるので、徐々に徐々に楽になっていきますよ。ショートカットを覚える前には、もう戻れません。
Power Automateで「定型業務」を減らしていく
一番の成果は、Power Automate(パワーオートメート)の導入でした。 毎月、数百人に送る「個別内容の案内メール」。これまでは、前任者のやり方通り、Excelのリストを見ながらコピペを繰り返していましたが、今はボタン一つです。
- 仕組み: Excelのテーブルに宛先と本文を入れ、Power Automateで一括送信。
- AIの活用: フローの組み方がわからない時は、AIに「Excelのリストからメールを自動送信するフローを教えて」と聞くだけ。エラーが出ても、そのコードをAIに投げれば数秒で解決策が返ってきます。
「手作業」を「フロー(仕組み)」に変える。 この感覚を掴んでから、仕事は「耐えるもの」から「構築するもの」へと劇的に変わりました。
Power Automateでできることはたくさんありますが、省略したい単純作業を上げていけば、できることがイメージできます。大量のメール送信を減らしたい方にお勧めです。
事務プロが手に入れた「共通言語」と「心の自由」
2ヶ月前まで「スキルなし」と自分を卑下していた私は、もういません。 ExcelとAIを組み合わせたことで、業務時間は大幅に短縮され、定時で上がってブログを書いたり、次の資格の勉強をしたりする余裕が生まれました。
さらに、FP(ファイナンシャルプランナー)の学習を通じて、「効率化によってどれだけの人件費(お金)が浮いたか」という視点も持てるようになりました。数字という「最強の共通言語」で語れるようになると、上司への提案も一気に通りやすくなります。
まとめ:事務職の未来は「仕組み」を作る人がつくる
「一人情シス」として孤独に頑張っている皆さん。 あなたが今、誰かのPCトラブルを解決したり、必死でExcelを組んだりしているその時間は、決して無駄ではありません。
2ヶ月あれば、人は変われます。 「代わりがいる事務」から、「仕組みを作れる事務プロ」へ。 一歩踏み出すことで、ライフイベントへの不安は、未来への期待に変わるはずです。
毎日繰り返すExcel作業をAIに任せ、PCの不機嫌を先回りして封じ込める。私が実践している「事務プロ流・仕組み化のフロー」のすべてを、こちらの記事で公開しています。
PCの設定と同じくらい重要なのが、あなたの体を支える「物理的な仕組み」です。どんなに作業を高速化しても、腰痛で集中力が切れては意味がありません。
1日8時間戦う事務プロにとって、「椅子」は単なる家具ではなく、集中力を維持するための投資です。私が試行錯誤して辿り着いた、疲れを最小限にするデスク環境についてはこちら。
私が「仕組み化」に魂を売って手に入れた最大の成果は、単なる定時退社ではありません。その浮いた時間で「FP3級」という一生モノの武器を手にすることができました。
事務作業を効率化して、実際にどうやって合格まで辿り着いたのか。その勉強法と戦略はこちらの記事にまとめています。
